「じゃありょうくん、俺とやるか」
そうこうしてる間にけんつよさんから指名を受ける。
その傍らにはもちろん、天に届けとばかりに積み上げられた250枚。
すいませんけんつよさん、俺それシャッフルするのイヤなんで対戦したくないっす(笑)。
……なんてのは冗談としても、けんつよさんと対戦するのは正直避けたかった。
一見ファンデッキ。だが決勝まできたデッキだ、弱いわけがない。
あのデッキの詳細が分からなかった。どうやって勝つのか見当もつかない。
……あー、いや、《機知の戦い》で勝つつもりなのは見りゃ分かるけど(笑)、どうやってそこまで辿り着くのかが分からない。
まあここは落ち着いて、他の面子も見てみよう。
HPLさんの陽星シュートとはフライデーナイトマジックで何度か対戦したことがある。
だけど全戦全敗だ。
あれと当たることだけは避けなければ。
……って、じゃあ俺に残された選択肢はもうケント君の白赤ウィニーしかないじゃんよ!
うん、しかし対戦相手としては一番くみし易いんだよなあ。
俺は結構長くこの白緑ウィニーを使ってきた。その間に何度か白赤ウィニーとやり合う機会があったけど、それらのほとんどに勝っている。
『俺のデッキって白ウィニーだから、ナチュラルにプロ黒が多い』
速報2でそう書いたけれど、そのプロ黒クリーチャーこそは《Paladin En-Vec》、つまりはプロ赤クリーチャーも入っている。
そりゃ分が良いわけだ(笑)。
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少し話し合った後、結局サイコロで対戦相手を決めることになった。
目が高い人が対戦相手を指名する。
やるしかねえ。
高い目を出して、いの一番にケント君を指名だ。
念を込めて6面ダイス×2を放り投げた。
――出ろ、高い目! |