#1「だから、そういう発想にいかないのがウチ」
〜HAMA研所長H・A HAMA研主任M・A〜

ホームマジックの話をしよう>#1「だから、そういう発想にいかないのがウチ」


インタビュー第一回はIslandWalkerではおなじみHAMA研のお二人。
皆と同じなんて死んでもヤだぜ!という、まるでガキっぽい信条と、
思いつきを形に変える忍耐強い調整と、
幾つかの閃きと幾つかの偶然が重なって生まれた「HAMA研ブラック」。
いま男達が語る、割とテキトーな開発秘話。


所長: インタビュー第一回がHAMA研って嘘だろ(笑)。
主任: 意外にそれもアリかと。
つよ: なんでデルレイッチなの?
所長: よくわからん。ガハハハハハハ。
主任: デカイ黒い強い、もしくは固い。
所長: なんでかな。微妙な例だったからかな(笑)。
主任: 違う、あん時のおまえの答えは凄え明快だったよ。
「ブラストダームより早く、ブラストダームよりデカイ!」
所長: ブラストダームをどうにかしようっていうのは常にあったね。
つよ: ……だったら使えばいいじゃん(笑)。
所長: だから、そういう発想にいかないのがウチ
主任: そうそうそう。
つよ: ちょっと世の中斜めから見てみたり(笑)。
主任: 斜めからっつーか、むしろ真正面でしょ。
世の中ブラストダームがはびこるならブラストダームを殺したい、みたいな。……
ペリッシュ以外で(笑)。
つよ: また贅沢なことを言うな。
主任: ペリッシュって馬鹿でも思いつく回答じゃん。
つよ: ブラストダームがくるならもっとデカイのを出してやればいいじゃないか。しかも早く。
……じゃあデルレイッチ、か。
主任: デルレイッチ2ターン目に出る→ブラストダームよりデカイ。もしくは、デルレイッチが出なかったにしても、センギアの従臣が出れば少なくとも4ターンはブロックできる→ブラストダームは消える。
所長: 消えた後は2/2で殴れる。
ちょうどトークン三つ出るから、スゴイ! ワァオ!
主任: ブラストダームよりあからさまに強い!
所長: 凄え、奴はブラストダームを封じるためだけに生まれてきたような逸材だな! たまらん。
……堪らん。
つよ: ブラストダームが世間を席巻することを……。
所長: 七版をデザインした奴等は当時すでに判っていた。
つよ: 判っていてあんなカードをデザインしたんだ。
所長: オーパーツ!
主任: もう全くオーパーツだね。とかいう話で入れたさ、そりゃあ。
……の割には、なんでメインデッキが3枚だったんだろうなあ。
所長: ああ。……ハハハハ、ああ、あれはなかむラさんが忘れたんだよ(笑)。
主任: ああそうだ。
で、結局、俺ら二人して「メインで3枚でよかったな」って安心したんだよな。
所長: 安心したんだよな、結局な。
俺が4枚、おまえが2枚持ってて、朝なかむラさんから追加の2枚を借りるはずだったんだけど、なかむラさんが忘れちゃって。
「足して6枚しかねえよ! どうする!?」って。
「じゃあとりあえず3枚でいこう。その余った1枚分は代わりに何入れる!?」。
ケグか何か足したんだっけ?
主任: 従臣が3枚になって1枚空いたから、ケグかドライスペルかどっちかを。
……ケグだよねたしか。
ドライスペルは調整の結果これ以上は入らないことになってたし。
所長: メイン×1とサイド×1の合計2枚。
あれはあれで良かったねっていう(笑)。
もの凄く良かったなあれが。
主任: 強かったな。
「センギアの従臣いらなかったなあ」っていう。
……いや、必要だったんだけど。
つよ: 逆に3だったんだな。
主任: (笑)3っていう微妙な数字が活きている。
あれが4だと手札で腐ったに違いないっていう。
所長: 3っていうのがな、調整されたづらーで良いよな(笑)。
主任: ついでに、君、意外とあさっての方向に投げたものが当たるよね。
こーん、て。
所長: たまーにやるとね。たまに。
主任: 適当にブン投げたら「あ、クリティカルヒットー」みたいな(笑)。

なんかことわりを入れるのが差し出がましいようだけど、
HAMA研は単純な「オリジナリティ至上主義者」ではありません。
「大会を戦い抜ける」という線はきちんと一本通す。
その上で作られ、そして最高の結果を残したデッキだからこそ、
HAMA研ブラックは今も僕等を唸らせる。

第2回へ続く

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