こんなデッキは札束だ! 第9回 |
前回までのあらすじ:カイ・ハンセンがドイツのサイボーグとしてよみがえり…どうこうというようなヨタ話が前後に載っていた気がしますが…もう疲れました。探さないで下さい。 |
主任:スッゴイ久しぶりですね、コレ。 所長:最近じゃ何やっても久しぶりだったりするんだがね。 そもそも最近じゃHAMA研として活動してないし。 主任:いちおう今年からリーダーが参入して所員総勢3人になって戦力大増強じゃないですか。 今まで2人しかいなかったのを考えたらエライコトデスヨ。 イッキに国力1.5倍ですよ!ヤレますよ。 所長:何がヤレるのか知らんがまあいいや。 で、今回は何? 主任:もう時期的にはかなり終わりかけですが、まだ世の中はエクステンデッドシーズンなワケですよ。 それにちなんでエクステンデッドのデッキを一つ…。 所長:エクテン?無茶ッしょ。高いよ。 主任:そう、高くて最近はじめた人じゃ敷居が高いでしょ。 だから安くしようじゃないかって話ですよ。 たまには人の役に立つこともせんと。 で、今回のお題はR.D.Wです。 所長:R.D.Wってあの赤単?赤単って安いんじゃないの? 主任:黙れ!この退役軍人が!赤単が安かったっていつの時代よ? そりゃあなたが現役だった頃は赤単なんて別名「貧者の核兵器」って呼ばれてたでしょうけどね。 もう時代が違いますよ、時代が。 まずはこのリストを見れ。
主任:どうよ。 所長:高いね!高すぎる。 そもそも何コレ?!レアばっかじゃん。 正気?富豪?どっちよ。 昔は山を二つも燃やして《火炎破/Fireblast》を使えば人が死んだもんだが…昨今じゃ兀突骨大王に火計をしかけるのにもこんなにお金かかるの?国が傾くっつーの。 孔明!孔明を呼んで!! 主任:孔明呼べって…。 ここは一発孔明に頼らずに自分らで安上がりな火計を練るべきでございますよ。 まず何が高いって《呪われた巻物》ですよ。 自分の手札「勝訴!勝訴!」って見せびらかすのは気持ちいいですがね、貧民には裁判費用ひねり出すのも一苦労ですよ。 とはいえコレが無いと《銀騎士/Silver Knight》やら《ガリーナの騎士/Galina's Knight》やら国家権力を後ろ盾に不燃物の大群が押し寄せてくるデスヨ。 所長:んじゃ、ここはアレやね。 《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》。 《銀騎士》燃やせるし。 あとはカード引けるし。 主任:それですよ!価格が安いのみならず起動コストも安いうえに確定でヒットするし。 そのノリでガンガン行きましょう。 所長:《焦熱の火猫》は《ケルドのチャンピオン/Keldon Champion》で決定でしょ。 場に残す、残さないの選択可能なのもそっくりだし、それでいてタフネスはデカイし。 何よりどんなにタフネスがデカイ野郎が立ちふさがっても確実に3点入るのがイイ。 主任:ハイハ〜イ先生。 って言うか《ジャッカルの仔》やら《炎歩スリス》やら《渋面の溶岩使い》やらレア、アンコの生物群が全部気に入りません。 全部コモンにしてください。 所長:ん、《ジャッカルの仔/Jackal Pup》とか平時においては調子のいいこと吹いてるくせに有事において主君に迷惑をかけるような将はいらんね。 コレは《野生の犬/Wild Dogs》を登用しよう。 主任:《野生の犬》? 《ジャッカルの仔》より信用できない気がしませんか? 所長:いやいやいや、コレだから凡百の軍師は…《ジャッカルの仔》と《野生の犬》の力量はほぼ互角じゃろ。 それでいて《野生の犬》はコチラが優勢である限り決して裏切らぬ男。 いざとなれば2マナ支払って下野させることで他の戦力に変えることも可能。 主任:なるほど。 じゃ、《炎歩スリス》は? 所長:あんな「勝易きに勝つ」を地で行くような軟弱な武将は我が軍には要らぬ。 ここは《野生の雑種犬/Wild Mongrel》に。 ヤツならば素で2/2の猛将であるし、手札さえ与えておけば不可能を可能にする三国無双の逸材じゃよ。 主任:三国無双云々は否定しませんが…さっきから気になってるのはいつのまにか色が緑になってるとこなんですが。 所長:そもそも赤のみで燃やそうという発想がいかんのよ。 お金かかるじゃん。 火計かけるったって薪やら油やらタダじゃないのよ。 主任:…まあいいや。 《渋面の溶岩使い》はどうするんですか? 所長:マスクスにいたじゃろ、ほれ、あの手札投げる人。 主任:《クリスの魔道士/Kris Mage》のこと? 所長:そう、それ。 早くあの傾国の美女を我が軍に登用してたもれ。 主任:一応、クリーチャーは全部安く上げることに出来そうですが、問題はマナですよ。 いつの間にやら混入した緑のせいで土地は全部《山》って事には出来そうも無いんですが。 所長:なーに、ハナっから《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》が入ってるじゃろ。 主任:《樹木茂る山麓》とかレアでもかなり高めの部類に入ると思うんですが…コレそのまま使う気じゃないでしょうね? 所長:この痴れ者が!クソ高いレアの土地を置き換えつつ緑マナまで供給できる策が我にはあるんじゃよ。 主任:ほう、その策とは? 所長:《荒らされた高地/Ravaged Highlands》じゃよ。 主任:…何ソレ。 所長:オデッセイにあったじゃろ、タップで出てきて一色決まったマナが出てサクって好きなマナが出るヤツ。 主任:コモンの?そんなのもありましたかね。 でも、《渋面の溶岩使い》が無くなった時点でこんな土地使って墓地を肥やす必要性ってない気がしません? 所長:あ、元のデッキのフェッチランドってそんな意味があったんだ…。 …ソレはさておき元のデッキをなるべく忠実に再現するのは当然の義務だろ!我等の。 とにかくコレで緑も出せる。 主任:緑のカードが8枚入ってて、緑の供給源が使いきりの4枚では心もとなさすぎですが。 所長:大丈夫だ。 このデッキ、《リシャーダの港》も入ってるだろ。 ここはもう、我々の過去のノウハウから《リスティックの洞窟/Rhystic Cave》になるのは確定している。 コレからも緑マナは確保できる。 主任:なるほど!相手のマナを拘束しつつ緑マナの供給まで! コレでメインで緑のカードが入ってないと相手は《リスティックの洞窟》でマナタップしてくれないですからね! …でもコレだとメインフェイズにしか相手のマナ縛れませんが? 所長:知るかバカ。 縛れなかったなら《野生の雑種犬》が出てきてこっちは嬉しいだろうが。 ちなみに《不毛の大地》は《冬月大地/Wintermoon Mesa》な。 こっちは瞬間的に2枚も縛れてスゴイぜ。 アングリーハーミットの回の時はコレを《リシャーダの港》の代用と言い張ろうとして失敗したが、《不毛の大地》なら使いきりのコレでも十分。 主任:もういいや。 《爆片破》と《からみつく鉄線》はどうなさるおつもりで? 所長:《爆片破》は《命知らず/Reckless Abandon》でしょ。 1マナ安いし、裏切る恐れのある《野生の犬》を始末するのにも使える。 《からみつく鉄線》は《有刺鉄線/Barbed Wire》で。 昔、《からみつく鉄線》のプロキシーとしてよく使ったが。 別にパーマネントをタップしてくれなかったとしてもダメージが入るからな。 このデッキならむしろダメージが入ってくれたほうがうれしいかも知れん。 主任:何か今の二つが凄いまともな意見に聞こえるのはマズイんでしょうか。 その前がひどすぎてもう…。 そういえば《金属モックス》とかは? 《爆片破》ないからもういらないですよね? 所長:エクテンでの1ターンの加速を馬鹿にしてはいかんよ、君。 ここは断固《水蓮の花びら/Lotus Petal》の投入を要求する。 コレなら《金属モックス》と違って手札を2枚も消費しなくてもいいし、何より使いきりだから墓地が肥やせる。 しかも懸案の緑マナも供給できる点は見逃せん。 主任:だから《渋面の溶岩使い》がないから墓地は肥やしてもしょうがないってのは置いといて、 《水蓮の花びら》ってとうとうエクステンデッドじゃなくなったぞこのデッキ! 所長:いいじゃん、安いんだから!! だいたい、ほぼフルコモンだろうが。 相手も見逃してくれるって。 見逃してくれんようなケツの穴の小さい輩は我が軍と交戦する資格無し。 かような小者が我の覇道を妨げることなど有り得んよ。
所長:どうよ!この低予算ぶり。 これなら余裕でGNPの1パーセント枠内で防衛費も賄えるってもんでしょ。 どこかの国家元首にも見習って欲しいもんだよ。 こんだけ安ければ隣国の2、3も焼き払っておつりが来るね。 主任:国防費云々の話はスゴク共感できるんですが、後半の不穏な発言はどうかと…。 それにもう、どこがレッド・デック・ウィンズ何だか……緑入ってるしねえ。 所長:犬がいっぱい入ってるからレッド・ドッグ・ウィンズでいいじゃないか。 略したらR.D.Wでまちがいないし。 細かいことはどうでもいいから早くコレ持って魏とか南蛮とか燃やしにいこう。 |
次回予告:HAMA研の主任はいかにしてこの「次回予告」をなかったことにしようかと策を廻らしていた。
ちょうどその頃、諸葛亮は延命の祈願を行っていたが魏軍侵攻を注進にきた魏延が蜀台を倒し祈祷は失敗に終る…。
銀河の歴史がまた1ページ。