こんなデッキは札束だ The Deck編

ホームHAMA研究所こんなデッキは札束だ The Deck編


前回までのあらすじ
命からがら宇宙の暗礁領域まで逃げ延びたHAMA研の一行、3年たったある日なにを思ったのか、ジオンと連邦にまでけんかを売ることに。「我が名は卯金の刀。若干東の方角から大気圏を通ってやってきた。俺のことを小覇王(ヤングチャンピオンの意)と呼べ。」とか「我が門下生は三年間はザクに乗れ。」もはやヤリタイ放題。「お前の<極楽鳥>と俺の<大喰らいの巨人>を交換しよう。だめ?ならば死ねい。八極拳奥義<ハーロ七鍵・イーン守護神>!!」当然返り討ち。
カイ・ハンセン「ピッキングと敵を倒すのは早いほどいいってね。う、うわあーっ!」微妙な人を亡くした。


さて今回は二度目の外部よりの発注を受けて我々が動く事に。
きっかけはある日の午後、アリーナリーグが一戦終わったあとの会話だと思いねえ。
「いやー《最後の儀式》強いね。」
「そうだね、スタンダードじゃ《精神錯乱》だもんな。」
「《精神錯乱》あるならThe Deck組めるじゃん、今度HAMA研で組んでよ。」

こともなげにとんでもないこと頼まんでくれよ。
無理ってわかってて言ってるよね君。
しかしここで投げてはHAMA研の看板に傷がつく。
(退かぬ媚びぬ省みぬ)を座右の銘に掲げる我等としては受けて立たねば漢がすたる。
というワケでまずはThe Deckの解説から。
もう古すぎて知らない人もたくさんいることだろうし。

昔々あるところにパワーナインとか後にヤバすぎて禁止になったカードどもを全部ぶち込んでロックデッキを組んだ神槍ブライアン・ワイズマン師父という有名なプレイヤーがおりまして、その人が組んだ何にでも勝てるとまで称されたロックデッキがThe Deckであります。
基本は相手に《精神錯乱》を叩き込み後は《破裂の王笏》で相手の手札を常に一枚以下に制限して自分はカウンターを循環させロック完成というもの。
決め技は二枚の《セラの天使》。
このロック状態を作り上げるために使用するカードはパワーナインやその他制限カード度もである。
さあこの難問にHAMA研が挑む。
主任: あ、なんかすごい久しぶりですねこのノリ。というワケで今回のお題はThe Deckなんですが。
所長: 無理のムリムリ。今回の話は無し。終わり。
主任: なんかスッゴイヤル気ないッスね。どうしたんですか?ワシらここで引くわけにはいきやせんぜ。
所長: だって《MOX》とか《Timetwister》とかスタンダードにあるわけないじゃん。ヒトシもうおうち帰って寝るッス。

The Deck
デッキ(60)
英語名 日本語名
4 Island 7E L
3 Plains 平地 7E L
4 City of Brass 真鍮の都 7E R
1 Library of Alexandria Arabian Nights U3
3 Strip Mine 露天鉱床 4E U
4 Tundra 3E R
2 Volcanic Island 3E R
2 Serra Angel セラの天使 7E R
1 Black Lotus UN R
2 Disrupting Scepter 破裂の王笏 7E R
1 Jayemdae Tome ジェイムデー秘本 7E R
1 Mirror Universe LG R1
1 Mox Emerald UN R
1 Mox Jet UN R
1 Mox Pearl UN R
1 Mox Ruby UN R
1 Mox Sapphire UN R
1 Sol Ring 3E U
4 Disenchant 解呪 7E C
2 Moat LG R1
4 Swords to Plowshares 剣を鍬に IA U
1 Ancestral Recall UN R
1 Braingeyser 3E R
2 Counterspell 対抗呪文 7E C
4 Mana Drain LG U1
1 Recall 回想 6E R
1 Time Walk UN R
1 Timetwister UN R
1 Demonic Tutor 3E U
1 Mind Twist 精神錯乱 4E R
2 Red Elemental Blast 赤霊破 4E C
1 Regrowth 3E U

主任: だからそこをでっち上げるのがワシらの仕事。じゃ、マズはスタンダードにあるカードから。《破裂の王笏》と《対抗呪文》《解呪》、《島》《平地》《セラの天使》に《ジェイムデー秘本》はスタンダードにあるからいいとして。あと《精神錯乱》は《最後の儀式》がかわりだからあと残りの物件を考えてください。
所長: めんどくせ―。 じゃ、《MOX》は全部《ダイアモンド》でいいや。
主任: はあ?じゃ各色の《ダイアモンド》全部一枚入れるんですか?
所長: んーそんな感じね。あと《Black Lotus》のかわりに《ブラッド・ペット》。
主任: ?なにすんですか?。何のかわりにもなってないけど。
所長: だってサクってマナ出るじゃん。名前もから始まって似てるし。《Mort》はあれ、《テフェリーの濠》。同じモートだし。
主任: いやモートはいいとして《ブラッド・ペット》って少しも似てないョ。じゃパワーナインの残りの青い奴らは?
所長: 《Timetwister》は《渦巻き戦士》、赤マナ払ってサクれば似てないこともない。《Time Walk》は《時間の伸長》、見ろよこれスゲーぜ効果が二倍だ。最近じゃ時間もパンツのゴムみたいに伸びたり縮んだりいろいろ大変やね。《Ancestral Recall》なんか《集中》が全く同じ効果でスよ?ついでに《Sol Ring》も全く同じ機能の《シッセイの指輪》があるから楽やんね。イニシャルでいけばどっちもSリングでほらもう見分けがつかんですよ。《Demonic Tutor》は《魔性の教示者》で決まりだな。効果一緒で名前も似てる。
主任: 《Timetwister》はまあいいとしても、あとのヤツは効果は同じでコストは四倍とか効果は二倍でコストは五倍とか元が取れてないカードが多すぎると思うんですが。
所長: このチンカス野郎、君は何もわかっちゃいないな。4マナとか1マナとかコストなんてどうでもいい!効果が強いかどうかが勝負だろうが
主任: はあ、じゃ《Braingeyser》とかはどうなるんですか?
所長: そんなもん《打開》に決まっとろうが。あっちは青青]だけどこっちなら青]でしかもデフォで四枚も掘れるんだぞ。ハイこれで決まり。あと《Regrowth》は《回収》な。
主任: それどうなの? かわりというには効果が貧弱すぎると思うんだけど。
所長: 何だとこのフニャチン野郎が!君は何もわかっちゃいないよ。効果がどうこう言う前にマナカーブを考えろ。安いことは素晴らしいことだ
主任: なんかすぐ上で言ってることと激しく矛盾してるんですけど、どうなのその辺は。
所長: もういいじゃん。だからもうヒトシはおうち帰って寝ゆーってんだろうが。
主任: …えーと《剣を鍬に》ほど優秀な除去はスタンダードにはないので《名誉回復》ということで。重いけど何でも壊せる万能除去だし。《赤霊破》はカウンターもできて除去にもなる使い勝手のよさで《ドロマーの魔除け》にかえて《Mirror Universe》はまあ、スタンダードに似たカードはないので、相手と自分のライフ差をひっくり返し得るエンドカードということで《死のわしづかみ》でお茶を濁すということで。どう、これで。
所長: それでええ、それでええ《露天鉱床》やら《Mana Drain》やらスタンダードに有り得んカードは見なかったことにしよう

HAMA研製The Deck
デッキ(60)
英語名 日本語名
7 Island 7E L
4 Plains 平地 7E L
2 Swamp 7E L
4 City of Brass 真鍮の都 7E R
4 Coastal Tower 沿岸の塔 IN U
2 Shivan Reef シヴの浅瀬 AP R
2 Serra Angel セラの天使 7E R
1 Whirlpool Warrior 渦巻き戦士 AP R
1 Blood Pet ブラッド・ペット 7E C
1 Charcoal Diamond 炭色のダイアモンド 7E U
2 Disrupting Scepter 破裂の王笏 7E R
1 Fire Diamond 緋色のダイアモンド 7E U
1 Jayemdae Tome ジェイムデー秘本 7E R
1 Marble Diamond 乳白色のダイアモンド 7E U
1 Moss Diamond 苔色のダイアモンド 7E U
1 Sisay's Ring シッセイの指輪 7E U
1 Sky Diamond 空色のダイアモンド 7E U
4 Disenchant 解呪 7E C
1 Breakthrough 打開 TO U
1 Concentrate 集中 OD U
4 Counterspell 対抗呪文 7E C
1 Time Stretch 時間の伸長 OD R
1 Diabolic Tutor 魔性の教示者 OD U
1 Last Rites 最後の儀式 OD C
1 Nostalgic Dreams 郷愁的な夢 TO R
1 Reclaim 回収 7E C
1 Death Grasp 死のわしづかみ AP R
2 Dromar's Charm ドロマーの魔除け PL U
2 Teferi's Moat テフェリーの濠 IN R
4 Vindicate 名誉回復 AP R

主任: こうして出来上がってみるとただ重いカードが大量に入ってて自分の手札がすごい勢いでなくなってくだけのデッキに見えるんですが。The Deckって自分の手札にロックかけるデッキでしたっけ?その前にこれってデッキになってるんですか。
所長: えっ、The Deckってそういう意味でしょ?あってるよね?
主任: …言ってる意味がよくわからないんですけど?
所長: じゃわかりやすい例をそうだな、中学生の英語の教科書から持ってくるとだな
(マサがケンに誇らしげにデッキの束を見せる。ケンはひとしきりそれを見た後でマサに言った)
KEN"Is this a GOMI?"
(これはゴミですか?) 
MASA"No,this is The Deck"
(いいえ、これはデッキです)
所長: こういうことじゃろ? 文法が多少ヘンだが。

次回予告
「諸君らが愛してくれた天才ギタリスト(サイド)、カイ・ハンセンは死んだ。何故だ!」
「…さあ?」
司法解剖の結果、牡蠣鍋の食いすぎだということが判明。「いや〜、看護婦さんがみんな可愛いんだけど俺どうしたらいい?」―――――――辞世の句(字余り)
その後カイ・ハンセンはドイツの誇る科学力で奇蹟のサイボーグとしてよみがえった。
「我がドイツの医学薬学は世界一ィィィィッ!!!!」