HAMA研的初心者向けブードラ講座(3) |
HAMA研的初心者向けブードラ講座(2)の続きだったりします。この辺からはちょっと前からMTGをやってる人にはもういらない話ばかりかも。 |
さてさて今回は、前回の最後で話に出てたなかから「どんなカードが強いのか?」を考えてみたり。 カードリストを全部覚えてから経験者に強いカードを聞いてそれも覚えるという手もあるんですが、どうせなら自分で強いカードを見つけられるようになったほうが後々便利。 そういうスキルを身につければ、新しいエキスパンションが出た直後のドラフトに参加しようって時にも活かせます。 そこで強さの基準を探してみるトコから。 とはいえこの辺の基準はかなりめんどくさかったり量が多かったりするので、ドラフトデッキの主軸「クリーチャー」の強弱の基準からということで。 その1 クリーチャーの基本サイズ ところでクリーチャーの基本サイズって知ってますか? 最近はクリーチャーサイズのインフレが進んでて忘れられガチですが、マナコストと同じパワー/タフネスを持つクリーチャーってのは実はかなりデカい部類。 もちろん例外もあって、低マナ域のクリーチャーに関しては1マナ1/1、2マナ2/2なんてのは珍しくないですが。 それはひとまずおいといて、スタンダードの5マナで5/5の生物を挙げてくださいと言われたら? 《沼地の王ソルカナー/Sol'kanar the Swamp King》に《走り回る大怪物/Skittering Monstrosity》。 前者はデメリらしいデメリはないですが2体並べられなかったり三色も必要だったり。 後者は次のクリーチャーが出せないという明らかなデメリがついています。 ハンデを背負わされてるんですね。 実はノーハンデでマナ:パワー/タフネスの比率が1:1/1となる生物はクリーチャーの王様カラーたる緑の特権だったり、マルチカラーのカードだったりします。 その中でもハンデが小さかったり、例外でノーハンデだったりするナマモノは文句なく優秀なクリーチャーで「構築でも使えるレベル」ということに。 ともあれそんな生物は一部のエリートさんなので庶民は4マナ3/3、3マナ2/2くらいです。 この辺がドラフトにおけるクリーチャーの基準点になります。 コスト-1程度のパワー/タフネスがあれば及第点ということで立派に兵力、正当な理由もなくこのサイズより小さい生物は弱いということになります。 何も能力がついてないクリーチャーはこのラインで「使える」「使えない」を判断して問題はないでしょう。 しかし、ほとんどのクリーチャーは何かおまけの能力がついてる分、この基準より小さくなるのが普通です。 色の性格的に攻撃的な色はパワーが、防御的な色はタフネスが大きくなってることもありますが、この基準の許す範囲で数字がいじられてることがほとんどです。 ↓ 3マナ生物の場合
表にするとこんな感じ。 まれに存在する3マナ4/4とか標準を超えるデカさの皆さんは、悪魔の力を手に入れた正義のヒーローだったりするので99パーセントの確率で何らかの代償を要求してきます。 それを払っても見合う取引なのかが思案のしどころです。 こんな感じでクリーチャーのサイズ基準をおさえておいて、おまけの能力を見ていきましょう。 その2 クリーチャーのキーワード能力 どのセットにも膨大な数のクリーチャーが入ってますが、基本セット以外の拡張エキスパンションのクリーチャーにはいろんな能力がついてます。 構築戦なら他のカードとのコンボとかで大きな効果を発生させる能力が重宝されたりしますが、ドラフトなどの限定戦の場合はそのクリーチャーの戦闘性能そのものが重視されます。 その戦闘性能を露骨に向上させてくれるのが俗に言うところのキーワード能力。 キーワード能力とは、よく見られる能力なのでテキスト欄に説明が無く、ルールで説明されている能力のことです。 キーワード能力を役に立つ場面と抱き合わせで表にするとこんなトコでしょうか。
これに独立型エキスパンションなどで入ってくる能力を加えるとこんな感じ?
あくまでも上の分類は目安です。 どっちにも入ってる能力があるのを見てもらえばわかると思うんですが、実は微妙に用途が被ってたり、どっちで使っても便利だったりします。 これらの能力持ちクリーチャーは戦闘において主戦力、直接アタックやブロックに参加する戦闘要員ということになります。 こういったオマケがで無償でついてるのことは少なく、どれか一個が付けばその分サイズが標準から-1/-1されてるのが普通。 4マナの飛行クリーチャーの場合3/3よりも一つ小さい2/2で、5マナのトランプル持ちクリーチャーなら3/3で普通のサイズということになります。 逆に、何かついてるのに基準のサイズに近い大きさの生物はかなり優秀です。 その3 クリーチャーの起動型能力 起動型能力は「コストを支払うと何かしてくれる」タイプの能力です。 コスト:「ダメージを飛ばす」「対象のクリーチャーのパワー/タフネスを増減させる」「ダメージの軽減」「対象の何かをタップする」「対象の何かを破壊する」といったものが含まれます。 こういった能力持ちは直接戦闘に参加するのではなく、横に立ってて戦闘を有利に展開するための補助「後方支援要員」というポジションを占めることが多くなります。 アタッカーを大きくしてダメージを増やす、ブロッカーへのダメージを軽減して相打ちから救う、にらみ合いの後方から直接ダメージを飛ばして本体を削る、ザコを始末するなどなど地道にいい仕事をしてくれる仕事人の皆さんです。 こういうクリーチャーが始末できないとクリーチャー戦において大損ばかりさせられてまったく儲かりません。 構築戦では地味さゆえ、あまり使われない生物が多く注意しないとウッカリと見逃してしまうかも。 「手札に戻る」「自分を+X/+Xする」 という類の能力も起動型能力なんですが、コチラは攻撃的な部類。 ダメージを与えた後自分は逃げる、ブロックしてもされても通っても大きくなって大ダメージなどなど。 これらがついてるクリーチャーはなかなか死んでくれないので、相手からすればあまりブロックしたくない類の生物。 よって微妙に回避能力風味だったりもします。 その4 クリーチャーの誘発型能力 この手の能力は場に出たとき何かするタイプや、場を離れたときに何かするタイプが中心。 クリーチャーに何らかのソーサリーがおまけで付いてくつことになるわけで、出すだけで儲かることが多いのはご存知の通り。 こういうクリーチャーは構築戦でもよくデッキに入ってたりします。 しかし構築ではあまり見ない「アップキープ開始時」などの決まった時間に何か勝手にやってくれるクリーチャーや構築ではほとんど見ない「攻撃が通ったとき」「ブロックされたとき」などに何かしてくれるクリーチャー達もいます。 これらの生物は出てから効果が発生するまでのタイムラグや安定性の無さから構築ではあまりお呼びがかからないんですが、限定戦では構築戦に比べてクリーチャーの生存率は高め。 特に「攻撃が通ったとき」系のクリーチャーが安定して攻撃を通せる状況を整えるのがドラフトにおける「コンボ」だったりするので馬鹿になりません。 これらの能力持ちのクリーチャーもその1で出た基本サイズから小さくなる傾向があります。 ただ、キーワード能力と違っておまけの効果の強さ次第で本人のサイズはバンバン小さくなります。 能力をソーサリーとして見たときに充分強ければクリーチャーとしてのサイズはどうでもよかったりするので、そんなに気にならない部分ではありますが。 まとめ 限定戦で状況を左右するクリーチャー能力はこんなものかと(実はキーワード能力には「速攻」も入るんですがこれはクリーチャー戦を有利に運んでくれる能力とはちょっと違うと思うので今回は省いちゃってます)。 スゴイ大雑把なんですが、これらを組み合わせて採点すれば初見のクリーチャーでもだいたいの強さは把握できるんじゃないでしょうか。 ・基本サイズあるのか ・基本サイズより小さいなら、小さくなってる分に見合うおまけがついているのか ・基本よりも大きいなら、その分のハンデは割に合うものか を上で挙げたチェック項目に照らしてみて問題ないレベルなら戦力、上回るようならエースクリーチャーということで取ってよし。 逆に基準に満たない性能しかないならばリミテッドですら要らない生物ということで。 こんなに字数を費やしておいてなんですが、これらは全て目安に過ぎません。 基本セットだと当て嵌まることが多いと思いますが、拡張エキスパンションではそのセットの性格次第で今まで挙げた項目を平然と無視していることがあります。 その辺はドラフトで使うセットの性格にあわせて自分で微調整する必要がありますが、ある程度慣れれば問題なく順応できるはずです。 で、あとはクリーチャー以外の呪文ですがそれはまた次回で。 |