ABSOLUTE ZERO開店7周年記念トーナメント 観戦レポート1 文:菊四@Anonymity |
今回は菊四君がなんとなくレポートを書こうと思ってくれたらしく、またもや天から記事が降ってきてみたり。 まいどこうだと管理人は楽でよいです。 多謝多謝。 |
やあどうも! はじめましての皆さん、そして日頃から見てくれている奇特な皆さん。 今回なんとなくレポートを書こうと思った菊四だよ。さあ、惜しみない拍手を! (大音量の拍手) ありがとうありがとう。 じゃ、さっそく本題に入ろうか。 今日のレポートはヴィンテージを取り扱っているよ。 おっと、熟練のプレイヤーならともかく、最近から始めたプレイヤーにはヴィンテージが良く解からない人もいるよな。 OK、任せてくれ。 きちんと、心構えやカードの説明も書くからこれでインベイジョンから始めたプレイヤー(つまり俺だ)も安心だ。 じゃ、三つほど心構えを書いておこうか。 「1」 まず最初に言っておこう。 「何はともあれ白手袋は必須アイテム」だ。 これはとても大事だよ。 もし対戦相手がスリーブを使っていなかった場合、素手ではとても触れないからね。 え? 意味が解からない? OK、理由を説明しよう。 例えばさ、一見ヒゲの親父が頭を抱えているだけに見える青いカード1枚が、実は君のデッキを3つ買える額だったりするんだけどそれを知って君は素手で触われるかい? ……触れないよな、普通。 特に枠が黒かったらもう駄目。 とっとと投了するべきだ。 それか自腹を切って相手にスリーブを買い与えるかって所か。 でも、それは勿体無いよね。 そんなことにならない為には、やはり白手袋が一番さ。 なんといっても紳士的だし、デュエルの前に相手に叩きつけて拳での決闘を申し込むのもサマになる。 その決着で先攻後攻を決めるのもオススメだ。 とにかくスゴい便利だから、どこか適当な店で買っておくと良い。 一流のプレイヤーは全員持っているしね。アドバイスを聞いてくれるなら買うのは絹が良いかな。 肌触りもいいし、汗もよく吸収してくれる。 「2」 二つ目は「シャッフルは優しく素早く行おう」だ。 まあ、これは別にヴィンテージじゃなくても当然だよな。 優しく扱わずにシャッフルして、うっかりカードを曲げてしまったら、凄い気まずくなってデュエルしたくなくなるのが人間だからね。あと、ヴィンテージは値段が高いカードをデッキに何枚詰め込めるかを競うフォーマットと言っても過言じゃない。 もし君が、MOXから始まる宝石を曲げたりしたら……ああ、考えただけゾっとするね。 意中の女の子に接するように優しくいこうぜ。 いつもよりソフトタッチ志向で臨もう。 だからといって、シャッフルが遅いと大会の進行と相手に迷惑だから手早く行おう。 「3」 最後の心構えは「解からないカードがあったらジャッジを呼ぼう」だ。 最初に訊くことは「このカード幾らですか?」だ。 高ければ高いほど、効果がイカれてるといういい目安だ。 一万円を超えると、そのカードは十中八九イカれている。 それがわかればいい。 次に訊くのはテキストの訳だね。 このカードを知らないってことを相手に教えるのは、あまり得策じゃないけれどしょうがない。 得策じゃないという理由としては、精神的アドバンテージを相手にみすみす与えるからというのが一般的。 しかし、解からないまま進めるよりはマシだ。 とりあえず、ジャッジに教えてもらおう。 嫌なら、相手の言うことを鵜呑みにするって手もある。 たまに間違って憶えられていて、エライ目に遭うかもしれないが、そこは訊かなかった自分が悪い。 君のお好みで選ぼう。 どうだい? これでヴィンテージが初めての君も余裕を持ってヴィンテージの世界に飛び込めるようになったはず。 ちゃんとこの心構えを守って、楽しくマジックをしてくれよ。 俺と君たちとの約束だ。 ……おっと、最後に大事なことを言い忘れていた。 この心構えは半分ジョークだから、実行するのはお勧めしない。 普通の人間なら解かっていると思うけどね。 ほら、世の中は「ホットコーヒーをこぼしたら火傷します」と書かないといけないっていうちょっとアレな人たちもいるみたいだからさ。 一応書いておくよ。 実行する際は、自己責任でよろしくたのむぜ。 さて、前置きも済んだところでレポートを始めよう。 Round 1 もり(多色MOMA) vs Muehler(龍。) ダイスを転がし、出た目で観戦先を決めるという方法を取った結果、最初のレポートは青茶と赤単スニークの対決となった。 さて最初に気持ちよくなるのはどちらだろうね? GAME 1 もりが先攻を取り、マリガンも無く手札をキープする。後攻となり、やや不利なMuehlerはマリガンスタート。 続いて取った六枚の手札を悩みながらもキープ。 もりが最初の1ターン目から軽快な動きを見せる。 まず、《Volcanic Island》をプレイし、《Mox Jet》、《Sol Ring》、《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》とパーマネントを展開してエンド。 これを見て、大体どんなデッキかを把握した様子のMuehlerはちょっと苦笑い。 Muehlerは返しのターンで、《山/Mountain》を一枚置いて少し長考。 しかし、それ以上何もせずに相手にターンを渡す。 特に展開できるパーマネントが他にないようだ。 2ターン目、もりは《露天鉱床/Strip Mine》を場に出し、即座にMuehlerの《山》を叩き壊した。 そうして、邪魔される可能性を消してから、ゆっくり《渦まく知識/Brainstorm》を唱える。 そして引いてきた《Black Lotus》をプレイ。 躊躇いなく花を摘み取り、青を3マナ搾り出す。 それを《Sol Ring》と合わせて、《金粉の水蓮/Gilded Lotus》をプレイ。 流れるように全てのマナソースをフルタップして4マナを出す。 さらに、既に役目を果たした《Sol Ring》を《ゴブリンの溶接工》で墓地の《Black Lotus》と交換し、摘んで青を3マナ出す。 合計7マナという、2ターン目にしてマナプールに溢れる大量のマナ。 これを全力で《天才のひらめき/Stroke of Genius》へ注ぎ、もりは四枚のカードを手にする。 さらなる展開もありえるかと思われたが、ここでもりはエンドを宣言。 苦しいMuehler。 《古えの墳墓/Ancient Tomb》をプレイしてエンドとしか言えない。 さて、チャンスタイムのもり。先程の天才のひらめきがもたらしたのは、一瞬で手札を暖かくする《記憶の壺/Memory Jar》。 これをプレイしてサクり、新たな七枚を引き入れる。 《記憶の壺》から飛び出したのは、かつてもりが学んだ《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》。 土地をプレイしていなかったもりは、当然《トレイリアのアカデミー》をプレイ。 アカデミーから潤沢なマナを引き出し、場にパーマネントをばら撒いていく。 しかし、決め手が引けずにエンド。 Muehlerは新たな手札から《水晶鉱脈/Crystal Vein》をプレイ。 この時点で良い気分になっているもりとは対照的に酷く疲れた表情でエンドと言った。 そろそろ決着もありえる4ターン目。準備は整ったとばかりに、もりは決め手を引くべく《時のらせん/Time Spiral》をプレイ。 「もういいかげんに引いてくれよ……」 Muehlerから漏れる悲痛な呟き。いやはや、お疲れ様です。 この後、新たな七枚から《Ancestral Recall》を唱えて《Demonic Tutor》をプレイ。 ようやく、決め手の《精神力/Mind Over Matter》を手に入れる。 これにより、《記憶の壺》がライブラリーを掘りきるまで使いまわせるようになった。 何度も《ゴブリンの溶接工》と《トレイリアのアカデミー》をアンタップして、莫大なマナを手にするもり。 最終的には165マナを生み出し、Muehlerに強制的なひらめきを促した。 天才はいつの時代も我侭なものだ。 常人に理解できないことを平気で言う。 「そいじゃ、162枚引いてください」 そんな無茶な枚数引ける訳が無いよな。 マナ生成の過程でグロッキー状態のMuehlerはそれを聞き、本当に疲れた声で投了と宣言した。 もり1−0Muehler GAME 2 先攻は、当然Muehlerから。 お互いマリガンも無く、キープを宣言する。 1ターン目、Muehlerは一本目の鬱憤を吐き出すが如く大量のマナを出して、伝説の竜を呼び出す。 俗に言う鬼回りだ。 《Black Lotus》→《捨て身の儀式/Desperate Ritual》へ繋ぎ、《古えの墳墓》と合わせて《刃の翼ロリックス/Rorix Bladewing》を高速召喚。 主人の敵討ちを翼に秘め、憎きもりの元へその身を躍らせる《刃の翼ロリックス》。 何も場に出していないもりは、その一撃を貰うしかない。 返しで、もりは《Volcanic Island》から《Sol Ring》、《Sol Ring》から《Mana Vault》を出す。 一点浮いた無色マナを使い切れず、マナバーン。 残りライフは13に。 2ターン目、Muehlerは《山》をプレイして再び《刃の翼ロリックス》を突っ込ませる。 これも、もりは甘んじて受けるしかない。残りは7だ。 もりは《トレイリアのアカデミー》をプレイして《金属細工師/Metal worker》を出す。 そして、《燃え立つ願い/Burning Wish》から《激動/Upheaval》を持ってきた。 ライフ7なら、あと一撃は耐えられる。 そう考え持ってきた《激動》を手に収め、Muehlerにターンを渡す。 3ターン目、Muehlerは三度《刃の翼ロリックス》をもりの元へ。 だが、このままでは一点足りない。 しかし、伝説の竜は、もりを仕留めるべく《猛火の群れ/Blazing Shoal》を身体に纏わせた。 代用コストは、《騙し討ち/Sneak Attack》。6+4=10 もりは、伝説たる刃の翼ににその身を引き裂かれて息絶えた。 もり1−1Muehler GAME 3 先攻はもり。 お互い、一度マリガンしてスタートとなった。 1ターン目、《Mox Ruby》、《Black Lotus》、《Volcanic Island》と立て続けにプレイして、さらに《渦まく知識》をプレイ。 上三枚を覗き込み、もりが言った台詞は、 「……地獄が見える……」 OKイイ台詞だ。 レポーターはそういうオイシイ言葉を聞き逃さないぜ。 Muehlerは《水晶鉱脈》をプレイしてエンド。 2ターン目、もりは《厳かなモノリス/Grim Monolith》をプレイしてエンド。 Muehlerは二枚目の《水晶鉱脈》をプレイしてエンド。 なんとも静かな立ち上がりだ。 3ターン目、もりは《巻物棚/Scroll Rack》をプレイしてエンド。 Muehlerはここで《山》をプレイ。 そして、エンド。 4ターン目、もりは《Black Lotus》から黒を出し、《吸血の教示者/Vampiric Tutor》をプレイ。 上に積み込んだ《Time Twister》を《巻物棚》で引き込み、プレイする。 両方、七枚引いて幸せになろうぜ! しかし、これがもりにとって大惨事への扉を開く結果に。 Muehlerはリフレッシュした手札から、《山》をプレイ。 そして、《水晶鉱脈》を二枚サクり、《山》も二枚タップする。放たれる二枚の《捨て身の儀式》。 Muehler、《騙し討ち》をプレイ。 Muehler、《騙し討ち》を起動。 Muehlerの場に《セラのアバター/Serra Avatar》が現れた! Muehler、《騙し討ち》を起動。 Muehlerの場に《セラのアバター》が現れた! 《セラのアバター》2体の攻撃! もりは死んでしまった。 もり1−2Muehler もり
Muehler デッキ名:龍。
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