CORPS CUPX 観戦レポート7 文:壱@チームOMEGA |
今回男らしくスタッフに名乗り出てくれた壱氏とnaotoc1氏のご協力により、採譜&観戦記事が天から降ってきちゃったのでありがたくここに公開。 ちょいと間があいちゃいましたが、コレにて堂々の完結。 |
Round5(Final Round) けんつよvsマツケン@TeamUK 「蒼天航路」 CORPS CUPXも終幕の時が近づいてきた。 CORPS CUP観戦レポート最後になる7回目は、決勝テーブルからお送りしよう。 屍山血路をくぐり抜けた両者は、奇しくも同じ青単。 ここまで勝ち上がってきた強者たちを紹介しよう。 県内随一の強豪けんつよ。 元チーム山内の人斬り包丁は、切れ味鋭い青単パーミッション「Magpie Blue」で幾多の対戦相手を斬り伏せて決勝のテーブルについた。 それに真っ向からぶつかるはTeamUKの将軍、マツケン@TeamUK。 猛将UKの片腕として、若手を率いる指揮官として、下へ範を示すかのように勝ち上がってきた。 最近は大蛇族に浮気していたようだが、「県内の母聖樹は全てバインダーに封印したい」と漏らすほどに好きだった色を思い出したようだ。 彼のデッキ「日本語で書きたーい」もまた青単色。 青vs青。 昔ながらのパーミッションを携えた古豪がにらみ合う。 一面の蒼い宇宙の中、蒼天を制するのは誰か。 頭脳戦、心理戦、持てる技術を駆使した決勝戦が始まった。 GAME 1 先攻マツケン、2ターン目に《呪師の弟子/Jushi Apprentice》を通し、早い段階からアドバンテージをもぎ取りに行くものの、そこから数ターンはお互いに島をセットしてはターンを渡す静かな展開。 マツケンの手番終了時にけんつよが《呪師》を手札に戻すと、マツケンもけんつよのターンエンドに《知識の渇望/Thirst for Knowledge》で失った分のアドバンテージを取り返す。 どちらも相手のターン終了時にしか動かない。 メインに行われたアクションは先の《呪師》以外ではマツケンが《呪師》の代わりに場に出した《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》のみ。 お互いの間合いを計るかのように慎重に、じりじりとターンが過ぎていく。 マツケン、けんつよの4ターン目終了時に《独楽》を起動し、メインフェイズで《霊気の薬瓶/Aether Vial》。 けんつよは《巻き直し/Rewind》でカウンターを試みるも、《マナ漏出/Mana Leak》を打たれるのを見て深追いはせずに《薬瓶》を通す。 お返しとばかりに《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》をプレイしたけんつよ。 《無効/Annul》で打ち消されるも、続けて2枚目の《枷》をプレイし、こちらは通る。 《薬瓶》は置いたものの、相手の場にある《枷》を警戒して《呪師》を場に出せないマツケンと、手札をためるけんつよ。 次にアクションが起こるのは5ターン後だった。 けんつよのターン終了時、マツケンは意を決して《枷》に《残響する真実/Echoing Truth》を唱える。 《枷》を守りたいけんつよは当然《巻き直し》。 これをマツケンが《邪魔/Hinder》さらにけんつよが《邪魔》したところでマツケン《マナ漏出》。 けんつよの《巻き直し》は山札の底に送られ、手札に《枷》が帰ってきてしまう。それを確認してから悠々と《呪師》を《薬瓶》で場に出すマツケン。 メインフェイズはドロー・ゴーで終了する。 対するけんつよはメインフェイズで《枷》を再プレイ。 しかしマツケンは《無効》をプレイ。 《邪魔》しようとするも、マツケンの手札はカウンターしかないかのように《マナ漏出》で阻まれる。 更に2体目の《呪師》まで場に出し、流れを掴んだかに見えるマツケン。 勝負をかけて、けんつよは《潮の星、京河/Keiga, the Tide Star》を場に送り込む。 さすがに手札が尽きてきたか、竜神はマツケンの弾幕を浴びることなく場に出た。 しかし、ターン終了時にマツケンは2体の《呪師》から2枚のカードを受け取り、万全の態勢。 フィニッシャーが出たからといって一息つける状況ではない。 集中力をキープしたままターンを渡す。 《京河》が殴る。 マツケンがカードを引く。 《薬瓶》から《呪師》の3体目を出すと、さすがに《残響する真実》でまとめて返されてしまった。 流れを逃がしたかに見えたマツケンであったが、再び手札が揃ったとき、反撃が始まった。 マツケン逆転の一手《枷》をプレイ。 場には《京河》を奪ってお釣りが来るほどの島がある。 《マナ漏出》で相手のマナを縛りたいけんつよ。 マツケンが3マナを払った所で、すかさず《邪魔》するものの、《巻き直し》されてしまう。 ここまでのカウンター合戦で手札が消耗していたけんつよ、とうとう《枷》を許してしまう。 続く自ターンに、解決策をドロー出来なかったけんつよは投了を宣言した。 けんつよ(0−1)マツケン@TeamUK GAME 2 2本目の序盤はお互いに《呪師の弟子》を出し合うところからスタートした。 けんつよが《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》をセットすると、マツケンもクリーチャー化可能な《隠れ石/Stalking Stones》をセットし、マツケンが2体目の《呪師》を出せば、返しのターンでけんつよの場にも《呪師》が2体になっているというシンクロぶり。 お互い場に出した《呪師》が反転して《暴く者、智也/Tomoya the Revealer》になってしまえば、相手にとんでもない枚数のドローを強制することが出来る。 異常な枚数のドローは時としてフィニッシャーになりうる。 かつての《天才のひらめき/Stroke of Genius》のように。 お互いにターン終了時に《呪師》を起動するだけの、《呪師》育成ゲームがスタートする。 ゴールに一番乗りを果たしたのはけんつよだった。 手札を7枚にキープしたまま、マツケンの隙をうかがう《智也》。 それに対し、《枷》やバウンスといった少ない解決策をサイドボードに引き上げてしまっていたマツケンは、苦笑いを浮かべながら投了する以外の選択肢がなくなっていた。 けんつよ(1−1)マツケン@TeamUK GAME 3 1−1で迎えた第3戦、ないても笑っても、この試合で勝負が決まる。 事故を起こしてはたまらないと、心なしかシャッフルが更に丁寧になる2人。 先攻マツケンは、本ラウンド必ず2ターン目に出てくる《呪師》を、やはり2ターン目にプレイ。 けんつよは《不忠の糸/Threads of Disloyalty》で奪おうとするも、あえなく《マナ漏出》される。 《枷》も《独楽》の力を得たマツケンに《邪魔》され、ライブラリーの下に送られてしまう。 しかしけんつよは意地を見せるかのように続くターンに《枷》を再プレイ、《巻き直し》を《邪魔》して何とか通すことに成功する。 マツケンは手数で対抗しようと思ったか、《呪師》の2体目と《トゲ尾の雛/Spiketail Hatchling》を場に送り出した。 けんつよが《枷》で《呪師》を捕らえた所から、お互いカードを引き合う展開に。 展開が変わったのは、マツケンの第13ターン、生物化していた《隠れ石》で攻撃したあたりだったか。 けんつよはこれを《呪師》でブロック、能力でドローまでしてから、マツケンの墓地へ返す。 マツケンはこの攻撃に続いて第2メインフェイズで《枷》をプレイするも、けんつよに《無効》されてしまう。 アンタップしたけんつよの《枷》に《呪師》を奪われ、ドロー強化も《独楽》のみという苦しい状況で、《呪師》を取り戻すため《枷》を再プレイするマツケン。 けんつよから飛んできた《邪魔》を《邪魔》したところ更に《邪魔》され、必死に《マナ漏出》すると、けんつよも《マナ漏出》を打つという鏡に映したかのように同じカードが飛び交い、派手な文字通り《邪魔》合戦の様相を呈する。 ここでマツケンは長考に入った。 手札もマナも残り少ないため、《枷》を無理矢理にでも通すか、ここで切り捨ててけんつよの動きに備えるかの2択を迫られていたのだ。 進むか、退くか。 マツケンは進むことを決意した。 実際けんつよの手札も消耗しており、ここで通せば《呪師》を取り戻し、勝機が来ると踏んだのだ。 マツケンの最後の有効カード《巻き直し》が、けんつよのカウンターに撃ちこまれる。 勝負は決まったかに見えた。 しかし、相手は県内最強の人斬りである。一筋縄で終わる漢ではない。 けんつよもまた、最後のカウンターを握り締めていたのだ。それも、またしてもマツケンと同じ呪文を。 マツケンの《巻き直し》が、けんつよの《巻き直し》によって打ち消される。 この一連の呪文合戦の後、もはやマツケンには手札も、マナも、そして勝機も残されてはいなかった。 けんつよは自ターン、余力を見せるかのように《時間の名人/Temporal Adept》、《袖の下/Bribery》と呪文を唱え、若狭の将を鮮やかに切り裂いた。 この瞬間、最後のCORPS CUP優勝の栄冠は、強豪けんつよが手にすることとなった。 おめでとう! けんつよ(2−1)マツケン@TeamUK けんつよWin けんつよ デッキ名:Magpie Blue
デッキ名:日本語で書きたーい。
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