第12回 A-ZERO COMPETITION雑感

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久々のA-ZERO COMPETITIONは8版が入ってのスタンダードとなりました。
秋には次の大型エキスパンション「ミラディン」が発売されてまた環境が激変するかと思われますが、だからこそ旬の短いこの季節を堪能しようということで9月は大会を多めに用意しております。
というわけでその辺に参加するためのデッキを作成するのに役に立つといいなあってことで。

今回は参加者16名。
最近は20人募集しても半分集まればよいほうなので、その辺からするとちょっと多め。
で、参加したデッキの内訳は

1.ウェイク 3
2.UG 3(内タッチ白1)
3.黒単ブレイズ 2
4.ゴブリン 2(内タッチ青黒1)
5.青白コントロール 2
6.ステロイド、緑黒白コントロール、リアニメート、緑白ビートダウン各1

となっとります。
この結果から見るに、ほとんどの人は「始めにウェイクありき」と考えてたことが伺えます。
ちょっと前までゴブリンが一番警戒するべきデッキだという風潮だったことを考えると大きな変化ですね。
ゴブリンが超便利チューター《ゴブリンの女看守/Goblin Matron(7E)》が消えて多少器用さを欠いたのに比べて、《マナ漏出/Mana Leak(SH)》《正義の命令/Decree of Justice(SCG)》がもらえたウェイクの方が安定と判断したということでしょうか。
実際、世界選手権やグランプリアトランタでもウェイクが結果を残していますしその辺も反映されたのでしょう。
ま、それを言えばゴブリンだって成果を残しているんですが青好きの多い地域性を考えれば妥当な結論でしょう。

そんなこんなで実際ウェイクを選択したのは3人。
それぞれ微妙にチューンが違いますが、そこは何を仮想敵としていたかで違いが出たということでしょう。
一番オーソドックスというか満遍なく勝てるようにってのが見えるのは5位のコレでしょうね。

そしてウェイクを殺しに来たと思われるブレイズ。
土地以外並べるものの無いウェイクにとって《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion(OD)》を置かれて5マナに到達できない状況ってのはほぼ死を意味します。(返しで《神の怒り/Wrath of God(8ED)》できなければ完全な死ですかね)
でも逆に《ミラーリの目覚め/Mirari's Wake(JUD)》が貼られてしまうとブレイズ側が苦しくなります。
もちろん黒では割れないので他の色をタッチして対処できるようにするか、単色のまま序盤命でいくか選択肢が分かれますが2人とも黒単を選んだようです。
その分、大量の手札破壊を積んで《ミラーリの目覚め》を貼らせない方向に向かってます。

同様にウェイクをヤッツケに来たと思われるのがUG。
場の制圧を《神の怒り》に頼るデッキはコレをカウンターしかえされたりするとそれだけでひどい目にあうのでカウンターを装備したデッキとは相性がよろしくないみたいです。
その点ウィニーとそう違わないスピードでウィニーと呼ぶにはデカすぎる生物を展開し、カウンターまで装備してるUGはちょっと辛そう。
ウェイク同様UGも《マナ漏出》を使えるので軽量カウンターは充実。
そのうえ《不可思議/Wonder(JUD)》のおかげで兵士トークンでは止めることが出来ず、《物静かな思索/Quiet Speculation(JUD)》を使えば確実にエンチャント除去を手に入れられます。
それでもどうにもならなくなったら《激動/Upheaval(OD)》というリセットボタンもあることですし。
気をつけないとウッカリ《正義の命令》のサイクリングを重ねられて自分の首を絞めかねないではありますが。

ゴブリンもメインから《硫黄の渦/Sulfuric Vortex(SCG)》を装備してウェイクへの対抗策を用意しています。
タッチ黒青の方には入っていませんが、コチラは《総帥の召集/Patriarch's Bidding(ONS)》のおかげで長期化した場合でもスキあらば瞬殺が可能なので必要ないということでしょう。

で、ウェイクを狩りにきたクリーチャーデッキを狩ろうというのが狙いなのか青白のコントロールデッキが2つほど。
どちらも昔のこの手のデッキに比べるとカウンターよりクリーチャー除去に重点を置いた構成。
もちろん、カウンター主体で乗り切れるほどカウンターの質が高くないってのがあるとは思うんですが。
おかげでカウンターを装備したコントロールデッキなのにウェイク相手の勝率がそんなに高くないみたいです。
コントロールの土台がほとんどウェイクと変わらないこと、《正義の命令》のサイクリングを何とかする手段が《もみ消し/Stifle(SCG)》くらいしかないことがちょっとキツイみたいです。
そのあたりを意識してか4位のデッキにはメインから《もみ消し》が装備されてます。
その分《堂々巡り/Circular Logic(TOR)》が切れてるあたりが大胆ですが、メタった結果だったんでしょうか。
9位のデッキには《石臼/Millstone(8ED)》《物語の円/Story Circle(MM)》が入ってて昔のミルストーリーを強く意識した形になってるあたりが興味深いです。
残念がら動いているところを見る機会が無かったのでどのくらい有効だったかは定かではありませんが。
(僕はウェイクで出てて、常に制限時間を使い切る勝負をしてたんで他の人の試合を見る時間はありませんでした)


で、結果を見ると特定のデッキタイプが上位に固まることも無く全体に分散する形に終っています。
混戦模様ですね。

次回はこれに加えてもっといろんなデッキに出会えることを期待して。