#8「俺はそこで負けたから負けたんだろうな。
   あとの引きがどうこうであれ」

〜muehler・香川浩之〜



00年11月PT京都。沖縄からは管理人HPLさんをはじめとする6人が参加。

香川さんとHPLさんが二日目に抜ける様子を、僕らはリアルタイムに追いかけた。
京都から持ち帰ったものは、思い出と何なのか。

香川: 最近のマジックの思い出で一番強いのは京都かな。去年のな。ネタ一杯あるよね。良く考えたら。そうだ思い出した。とりあえず、初日電車の中で、でかいカバンを持った外人が一人。おい。
つよ: ここでもまた、なに、大阪から京都に行く電車の中で、たしかに明らかにGP京都に行く、なんか妙にバランスのおかしい外人がいます(笑)みたいな。上下のバランスのおかしい外人がバインダー持ってなんかやってるのはわかるよ。GP京都行くんだろうなヒソヒソ。ああ外人さんだ。やっぱどうなのかなあ。……そこでさ、行くのは香川さんであるわけ。俺の予想通りミスターカガワが声かけにいくなっていう(笑)。
香川: ハハハハ。そうだよね。
つよ: もう予想してたわけ。で、誰にでもフレンドリーなI君と。行くじゃん。行ってごにょごにょ話してるのを僕とかHPLさんとかが「なんか話してるよ」「どうなのかな?」別にあの人有名かどうかもわからんし。とか話をしてたらなあ。で、じゃあ一緒に行こうみたいな話をまとめてくるじゃん
香川: で、最初台湾から来たっていうから「ああ台湾? じゃ近いからね。そうね、うん。まあ台湾くらいからなら来れるよなー」みたいな。どうでもいい、全然知らないトレードに来た外人かなーって。日本人カネ持ってそうだからカード売りにきたんかなーとか(笑)、正直思って。でまあ、「プロツアー出たことある?」って訊いたら「うん。2回だけある」って聞いたんだけど。……その2回がまさかGPベスト8に入って権利を得た2回だとはッ!
全員: ガハハハハハハハハ!
香川: 誰も思わんかった。
つよ: ていうか、トビー・タンバーなんだけどな
HPL: その次のGP優勝してた
つよ: しまったー、みたいな。マジしまったーって思ったよな。
香川: しまった、メール交換ぐらいしとけば良かった〜って。
つよ: 「トビー・タンバーっていう外人」から「トビーさん」になったからね。
全員: ハハハハハハ。
つよ: なんかもう、気持ち的にはもうマイフレンド(笑)みたいな。「トビーがなんかやってくれたよ」的な(笑)感じにはなってしまったけどね。
ml: だからさ、俺、GP京都経験してないじゃん。で、GP九州の時から1年経ってるじゃん。……隔世の感があるよね。インターネットでライブで文章見てると。もう山の奥で地団駄。帰ってきて、本部に着いて、IslandWalker開いて、「載ってる。俺は何してる」みたいな。
JUN2: でもあれでしょ。沖縄で初賞金でしょ?
香川: いや、あ、でもね、賞金来てないんだけど(笑)。そう言えば。結局2万5千円なんだけど。
つよ: でも凄いんじゃない? だってあの時6人くらい行って2人抜けてるじゃん。2人64位以内に入ってるわけでしょ。
HPL: そうだね。40位ちょっとだから。
つよ: でしょ?
香川: ただ、俺まだプロツアーポイント持ってないから、とりあえずまだアマチュアってことになってんだけど。
HPL: あと1回勝ってたら二人ともプロツアーポイントとってたよね。
香川: 逆に言うと、今それが悔いなんだよ。だって今さ、アマチュアってさ、前はほら、レーティングが1750以下だったじゃん。でも今はプロツアーポイント取ってるか取ってないかだから、ある意味、まだアマチュアなんだよ。だからまだアマチュアプレイヤーの資格があるんだよ。……GP京都といえば、そうだなー、ライアン・フューラー強かったなー
つよ: ライアン・フューラー強かったな。ていうかゴネてたな
香川: ゴネまくりだったなー。俺も当たったんだけどさ、実は。なんかさ、あのね、ネームバリューで負けるってのはこういうことなんだなって、あん時初めて実感した。なんかね、やっぱりもう、向こうはジャッジ味方なんだよね。ジャッジがいくら公平にやろうとしてもさ、無名と有名ではさ、やっぱりなんか違う気がするわけよ。で、その時点でさ、もう俺負けてるわけ。多分。デッキの相性どうこうとか引きがどうこうとかより前に、なんかね、そこで負けた気がしたわけ。
つよ: ああ。
香川: で、多分俺負けてんだろうな、と。ああうん、そうだな。俺はそこで負けたから負けたんだろうな。あとの引きがどうこうであれ。で、なんか、ネームバリューってさ……シーンとしたね、いきなりな(笑)。
つよ: ああいいよいいよ。大丈夫。
香川: で、沖縄でも、それあるでしょ。多少。……多少じゃないな。結構あるな。沖縄は特にあるな。俺とかさ、たまーにSB杯とか大会にでるじゃない。なんか俺、無茶苦茶強い人間と思われてるらしくてさ(笑)。俺はそんなこと感じないんだけど、なんかあんまりやってない人が。なんかね、そんな時「あ、負けたらどうしよう」ってな感じでさ、すごい緊張すんだよね。たまに出て負けたりするとね、すンげえ恥ずかしいのよ。たまに出てそん時に負けてしまったりするとすごい恥ずかしいので、出ないか、絶対勝てる時にしか行かないっていうことに決めたッ(笑)。
主任: エグイ!

「ごめんね、話がよくわからなくて」とは後日の香川さん。

大丈夫、皆言わんとする所はつかんでます。はずです。
まあ「話」なんてそんなものでしょ。
つかんでなかったり判ってなかったりしてても、そこはご愛嬌(笑)。

続く
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