バイオレンス杯へ向けて その5 |
去る2月12日に開催された京都金閣寺事件(笑)杯。 フォーマットはヴィンテージ。 あまりなじみのないこのフォーマットへの水先案内として、主催のけんつよさんが収集したデッキリストの数々+ご本人の手による解説を一度きりで使い捨ててしまうのはあまりにももったいない。 ということで掲載された「けんつよの雑記帳」から抜粋して再編集してみました。 ブログからの再編集なので多少、文脈がおかしくなっているところもあるかもしれませんが、その辺はすべて主水@HAMA研の文才の無さゆえです。 けんつよさん主催のヴィンテージトーナメントは4月16日に第2回「バイオレンス杯」も予定されているので、そちらの参考にも是非。 |
数回に渡り、散々コントロールデッキとコンボデッキを紹介してきたので、「ヴィンテージにクリーチャーデッキは存在しないのか?」と云う声が聞こえてきそう。 なので今日はクリーチャーデッキで比較的、好成績を収めているものを紹介します。 Paul NicoloさんのU/W Fish(※は制限カード、2005年10月30日に行われた、StarCityGames Power 9 Tournament tournament in Chicago, Illinois, United Statesでの第3位デッキ)
もう一つ、青白のクリーチャーデッキを。 Bryan FinchさんのOld Faerie Men(※は制限カード、2005年12月11日に行われたStarCityGames Power 9 Tournament tournament in Rochester, New York, United Statesでの第7位デッキ)
両方ともコンセプトは軽量クリーチャーを展開してからの《行き詰まり/Standstill》でアドヴァンテージを取りつつクロックを維持する為や致命的な呪文の為から打ち消し呪文で身を守りつつ殴り倒すデッキ。 前者には打ち消しに体性をつける《霊気の薬瓶/AEther Vial》と相手の高速展開への妨害手段としての《虚空の杯/Chalice of the Void》を採用しています。 後者のデッキは起動型能力を持つアーティファクトを全てゴミに変える《無のロッド/Null Rod》。 クリーチャーが重めになっている分、打ち消し呪文が多めです。 何れにせよ、極端なメタゲーム故に存在するデッキタイプです。 単純に殴るだけのデッキでは無くコントロール色が強いので初心者にはこれまたお薦め出来ません。 因みに、ガンメタで《ダンダーン/Dandan》までメインに投入したヴァージョンも見た事が有ります(何せメタが合えば2マナ4/1ですから)。 後、構成上赤バーン系には弱いのでその辺はしっかりサイドで対策した方が無難です。 …と、ここまでで紹介したデッキも単純に殴るデッキでは無い気がしたので、ここからは焼いて殴る赤単色のデッキを三種類紹介します。 一つ目。 Youhei KoizumiさんのSligh(※は制限カード、2005年5月開催のCDC、22人中2位のデッキ)
二つ目。 Matt EdwardsさんのFood Chain Goblins(※は制限カード、2005年12月11日開催のStarCityGames Power 9 Tournament tournament in Rochester, New York, United States、第18位)
三つ目。 Irina BergenfeldさんのRDW(※は制限カード、2005年12月11日開催のStarCityGames Power 9 Tournament tournament in Rochester, New York, United States、第22位)
毛色の違うデッキを敢えて並べてみました。 一つ目のデッキは日本での大会から。 比較的無難な構成でメインではアーティファクト対策をやや強化させているくらいで極々一般的な赤単のウィニーバーンです。 サイドでは青対策、特殊地形対策、墓地対策、大型クリーチャー対策、追加のアーティファクト除去と判り易く扱い易いデッキだと思います。 二つ目は《食物連鎖/Food Chain》ゴブリン。 一つ目に比べ、コンボ色が強いです。 普通のゴブリンデッキの様にも戦えますが、《食物連鎖/Food Chain》を貼ってから、各種チューター系ゴブリンを駆使しての《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》環境下の《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》×4の瞬殺も狙えます。 また外国の赤いデッキの殆どに云える事なのですが、メインから《紅蓮破/Pyroblast》(若しくは《赤霊破/Red Elemental Blast》)を積んでいる事が多いです。 ここであげた三つのデッキの中ではもっとも扱いが難しく、特に《ゴブリン徴募兵/Goblin Recruiter》の積み方や《ゴブリンの女看守/Goblin Matron》で何を持ってくるか等、充分な練習が必要なデッキです。 サイドでは追加の青対策とエンチャント、アーティファクト対策をしています。 珍しく墓地対策はしていません。 これは本人のメタなのでしょう。 三つ目はかなりガンメタ色の強いレッドデックウィンです。 メインから《赤霊破/Red Elemental Blast》、《紅蓮光電の柱/Pyrostatic Pillar》、《無のロッド/Null Rod》を積まれ、クリーチャーも《ゴブリンの士官候補生/Goblin Cadets》が積まれています。 動き自体はレッドデックウィンに触った事のある方なら、それなりに動かせると思いますが「メタゲームに対して取り組んだ結果」のデッキなので極普通の同系には無論不利です。 サイドでは特殊地形対策と、追加の青対策とアーティファクト対策、同系用の《Pyrokinesis》が積まれています。 因みに繰り返しかもしれませんが、現在のメタゲームでは「コンボ」と「コントロール」と「パーミッション」が有力かつ強力です。 クリーチャーデッキで参加される予定の方はその辺を充分覚悟されて下さい。 最後は、某氏が使ってみたいらしいので、即興で叩き台として組んでみた緑単を。 …ので、特に結果等は出していませんがサンプルとして考えて戴ければ幸いです。 けんつよのStompy(※は制限カード、参考ウェブサイト「Magic: the Gathering Wiki(http://mtgwiki.com/)」さん)
制限カードはそのまま、《森/Forest》にしても可。4×《Berserk》以外は割と手に入れやすいです。因みに《ジャングル・ライオン/Jungle Lion》はポータルのカードです。 土地はギリギリまで削って8枚。一応、《Elvish Spirit Guide》と《土地譲渡/Land Grant》、《Black Lotus》、《Mox Emerald》が入っているのでマナソース的には18枚。 《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》と《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》も出てくれれば追加のマナソースになります。 0マナのカードが2枚、1マナのカードが30枚、2マナのカードが4枚(《土地譲渡/Land Grant》は数えていません)で、後はピッチスペルが12枚なので充分これで廻ります。 サイドも1マナが11枚に2マナが4枚ととことん低コスト域に集中させました。 極端に1マナ域に依存している為、《虚空の杯/Chalice of the Void》X=1でほぼ詰みなので、サイドは《酸化/Oxidize》を3枚に押さえ、敢えて《帰化/Naturalize》を4枚にしてあります。 また、他にデッキに投入する候補としては《エルフの抒情詩人/Elvish Lyrist》(または《ドルイドの抒情詩人/Druid Lyrist》)、《エルフの潰し屋/Elvish Scrapper》(または《ゴミあさり/Scavenger Folk》)、《Fyndhorn Elves》、《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》、《はぐれ象/Rogue Elephant》、《巨大化/Giant Growth》、サイドに追加の《頭蓋骨絞め/Skullclamp》、メタによっては《たい肥/Compost》、《窒息/Choke》辺りでしょうか。 この辺は好みだと思います(ただ、《窒息/Choke》はちょっと重いかも)。 何はともあれ「緑で殴りたい!」方専用です。 《怨恨/Rancor》のついた、《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を《Berserk》×2とかすると凄い気持ち良いです。 |