去りゆく老兵達(オンスロートブロック編)第4回 赤 |
今年もまたスタンダードの入れ替わりの季節がやってまいりました。 今回引退するのはオンスロートブロック。 スタンダード入りしたときは「オデッセイブロックに比べてどうなのよ?」とささやかれたものですが、時が過ぎれば相応の居場所をみつけたようでちゃんとデッキの中核として、あるいはガッチリと脇を固め頑張ってますよね。 というワケで今回はいなくなっちゃう人を惜しみつつ、次はどうしようかなあとか考えてみたりしたい所存。 |
ちょっと間が空いちゃいましたが第4回、赤。 《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》…ゴブリンデッキの速攻性能をかなり引き上げてくれた愉快なゴブリン。 というか《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》、《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》、《ゴブリンの名手/Goblin Sharpshooter》、《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》、《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》に《火花鍛冶/Sparksmith》などなど、ゴブリンデッキを支えた優秀生物の皆さんは仲良く退場。 《つつき這い虫/Clickslither》…ゴブリンではないものの、これもゴブリンデッキのパーツの一つ。 《稲妻の裂け目/Lightning Rift》…こちらはサイクリングデッキのキーパーツ。 オンスロート登場直後から引退まで、浮き沈みはあれど息の長い1枚。 《ドワーフの爆風掘り/Dwarven Blastminer》…2ターン目に出せて生き残ればウルザトロンを壊滅できるナイスガイ。 役立たずなときも無色2/2でそこそこの戦力になるのがご先祖様とは違うトコ。 《刃の翼ロリックス/Rorix Bladewing》…赤の巨大飛行クリーチャーにして速攻。 遅めの赤系コントロールや土地破壊など、あとはブロック構築でも重宝されましたね。 《脅しつけ/Threaten》…何故か最近「赤の能力」になってるコントロール奪取のなかでも最軽量の1枚。 撤去できないデカブツは借りて殴ればいいじゃない。 《星の嵐/Starstorm》…《地震/Earthquake》なきあとの赤い《神の怒り/Wrath of God》。 サイクリングデッキのみならず土地破壊やビーストでも使用頻度は高かったものの、最近は燃やせない人が増えてちょっとガッカリ。 《硫黄の渦/Sulfuric Vortex》…そこかしこを我が物顔で飛び回りライフをかっさらっていく《賛美されし天使/Exalted Angel》への解答兼貼っとくだけで遅い人を殺してくれる便利装置。 《焦熱の火猫/Blistering Firecat》…《ボール・ライトニング/Ball Lightning》の夢よサヨウナラ。 《アヴァラックス/Avarax》…赤にしちゃ珍しく、出すだけで儲かる速攻生物。 コントロール相手にありがたかったり、色々ステキ。 オンスロートがスタンダード入りする前、赤といえば《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》。 コイツをタッチするために赤を入れてるというパターンが非常に多く、赤単てほとんど見ませんでした。 例外はパッチバーンくらいだったと思うんですが、これもUGやらなんやらが流行ったせいですぐに廃れましたし。 昨今赤といえば各種のゴブリンデッキが主流で、あとは土地破壊とかビースト等幅広く赤が使われてたりしますがなんといってもまずは大量のゴブリン軍団がまとめて引退することで既存のゴブリンデッキは完全に壊滅。 過去にもゴブリンを主力にした赤いデッキは数あれど、構成だけ見ればファイアーズとほぼ変わらないような重いゴブリンデッキはほぼありませんでした(《ゴブリンの従僕/Goblin Lackey》スライなんてものもありましたがアレは別物でしょう)。 《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》がデッキを回す重要なエンジンになってたんですが、それが欠ける以上は当分の間は似たようなデッキは組めなそう。 神河からは※《かまどの神/Hearth Kami》や※《悪忌の雪崩使い/Akki Avalanchers》といったそれなりに殴れたり便利そうなクリーチャーも見えてはいますが、オンスロートのゴブリン軍団と比べると性能的には見劣りします。 今後の方向性としてはバーンに向かうのか、それともかつてのスライのようなデッキになるのかちょっと難しいところ。 クリーチャーも火力も軽量マナ域を埋めてくれそうなカードはそれなりにあるようなので。 サイクリングに関してはシステムそのものが消えちゃうので《稲妻の裂け目》は見なかったということで。 あとは《ドワーフの爆風掘り》と《刃の翼ロリックス》という土地破壊のお友達が消えちゃうのももったいないところ。 特に《ドワーフの爆風掘り》はウルザトロンによく効くサイドとしても重宝されてたので重ね重ね別れがツライですね。 《刃の翼ロリックス》は※《降る星、流星/Ryusei, the Falling Star》が後継機として用意されてます。 能力とかデッキの中での位置付けとかはまったく違うんですが、とりあえずドラゴンレジェンドとしての後輩ではあることですし、色拘束が薄いのはそれなりのありがたみもあるかと。 あと消えて痛いのが《硫黄の渦》でしょうか。 今さら何も言うことのないくらい強かったこのエンチャント、同じマナ域に※《激憤の本殿/Honden of Infinite Rage》なんてモノが用意されてますがどう見ても別物で代わりが利かないですね。 全体に見て赤は失うものの方が大きそうです。 とはいえ、まだ一つのブロックが追加されただけ。 前のブロック3つ分の戦力と比較する方が間違ってるのはわかるんですが、わかってたところで寂しいものは寂しいです。 とはいえ、バーンにしろスライにしろいくらでも赤の活躍する余地はあるハズなので周りのデッキタイプがどう変動するのかに合わせて形を変えていくことになるんじゃないでしょうか。 土地破壊に関しては残りの2つ以上に周囲に左右されるのでサッパリ予想がつきません。 ※《かまどの神/Hearth Kami》 1R クリーチャー ― スピリット 2/1 X,かまどの神を生け贄に捧げる:点数で見たマナ・コストがXのアーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。 ※《悪忌の雪崩使い/Akki Avalanchers》 R クリーチャー ― ゴブリン・戦士 1/1 土地を1つ生け贄に捧げる:悪忌の雪崩使いはターン終了時まで+2/+0の修整を受ける。この能力は1ターンに1回のみプレイできる。 ※《降る星、流星/Ryusei, the Falling Star》 5R 伝説のクリーチャー ― ドラゴン・スピリット 5/5 飛行 降る星、流星が場からいずれかの墓地に置かれたとき、それは飛行を持たない各クリーチャーにそれぞれ5点のダメージを与える。 ※《激憤の本殿/Honden of Infinite Rage》 2R 伝説のエンチャント(場) ― 祭殿 あなたのアップキープの開始時に、クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。激憤の本殿はそれに、あなたがコントロールする祭殿の総数に等しい点数のダメージを与える。 |