去りゆく老兵達(オンスロートブロック編)第2回 青 |
今年もまたスタンダードの入れ替わりの季節がやってまいりました。 今回引退するのはオンスロートブロック。 スタンダード入りしたときは「オデッセイブロックに比べてどうなのよ?」とささやかれたものですが、時が過ぎれば相応の居場所をみつけたようでちゃんとデッキの中核として、あるいはガッチリと脇を固め頑張ってますよね。 というワケで今回はいなくなっちゃう人を惜しみつつ、次はどうしようかなあとか考えてみたりしたい所存。 |
例によって色のサイクルに従って白の次、青。 《未来予知/Future Sight》…デッキトップがすべて「1枚引く」と書いてあるカードに化けてくれる、放置しとくだけで儲かる青使い夢のエンチャント。 出すのは大変なものの、出してしまえばただ同然で儲かるのがアツイ。 《精神の願望/Mind's Desire》…「コンボ不在の時代」に久々に咲いたアダ花。 昨今では《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》がらみのアーティファクト多用コンボが色々出てきたので影が薄くなってますが。 《もみ消し/Stifle》…187能力でも誘発型能力でもはたまた《忘却石/Oblivion Stone》でも、なんでもいろいろ消せる夢のカウンター。 と言ってもメインで入れとくと腐って困ることも多々あったりするあたりがお茶目さん。 《思考停止/Brain Freeze》…《精神の願望/Mind's Desire》のよい相方。 《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》…コピー能力が使い勝手がいいのか悪いのか微妙なところですが何せ貴重な1マナバウンス。 ………なんていうか、少ないですね。 ブロック構築とかまで考えれば《ルーンの解読/Read the Runes》とか《全能なる者アルカニス/Arcanis the Omnipotent》とかもそこそこ使われたんですが、あくまでもアンチサイクリングデッキの決め球だったのでサイクリング以外のデッキが数多く生息するスタンダード環境下では日の目を見なかった人達も多数。 そもそもフィフスドーンが出るまでスタンダードに青がいなかったのを考えれば納得できんこともないかと。 序盤を凌ぐための軽量カウンターを供給してくれているのは8版とミラディンブロック。 抜ける影響はそれほど大きくなさそうです。 神河からはようやく3マナ圏を埋めてくれるカウンターや、各マナ圏に供給されるドロー強化などなどが見え隠れしているので、むしろそっちの参入が朗報かと。 逆に凶報としては黒の手札破壊が充実しそうだったり、※《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》とかいうよくわからないカウンター使いからすれば大変に不愉快な土地とか。 テンペスト〜サーガ期以来、ほとんど見かける機会もない青系ウィニーに関しては…今回も残念でしたって感じでしょうか。 新たに供給される青いカードはコントロール向けかコストが重すぎてビートダウン向けっぽくない人が多数。 抜ける人達の中でも代えが効かなそうなのは《精神の願望》と《もみ消し》の二つ。 とはいえ《精神の願望》はすでに代わるコンボエンジンそのものが確立されてるのでなくてもやっていけそうなライン。 《もみ消し》は《もみ消し》で打ち消したい筆頭であるところのサイクリングしたときに何かが起きる系(《滅殺の命令/Decree of Annihilation》のような)カードが一緒にスタンダード落ちしてくれるので、後継機の※《押しつぶし/Squelch》でも食っていけそうな気がせんでもないです。 マナがそろった後なら※《時間停止/Time Stop》で強引に何も無かったことにもできるらしいですし。 環境に速いデッキが親和だけになった末、どうなるかが青の分かれ目になったりするんじゃないでしょうか。 コントロールが増えればカウンターがそれなりに充実した青は間違いなく一大勢力を築きますし、環境が速くなればカウンターなんか間に合わずに青が淘汰されることになるでしょうし。 ※《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》伝説の土地 すべてを護るもの、母聖樹はタップ状態で場に出る。 (T),2点のライフを支払う:あなたのマナ・プールに(1)を加える。このマナがインスタント呪文かソーサリー呪文をプレイするために支払われた場合、その呪文は呪文や能力によって打ち消されない。 ※《押しつぶし/Squelch》インスタント (1)(青) 起動型能力1つを対象とし、それを打ち消す。(マナ能力は対象にできない。) カードを1枚引く。 ※《時間停止/Time Stop》インスタント (4)(青)(青) ターンを終了する。(このカードを含む、スタック上のすべての呪文と能力をゲームから取り除く。ターンを進めているプレイヤーは自分の手札のカードを、自分の手札の枚数の最大値になるまで捨てる。ダメージは取り除かれ、「このターン」と「ターン終了時まで」の効果は終了する。) |