去りゆく老兵達(オデッセイブロック編)第6回 金 |
今年もまたスタンダードの入れ替わりの季節がやってまいりました。 今回脱落するのはオデッセイブロック。 フラッシュバックやマッドネスといった簡単にアドバンテージを生み出すシステムを数多く提供した強力なブロックだっただけに環境に及ぼす影響は大きそうです。 そこでまずは環境落ちで影響の大きそうなカードを色別にピックアップし、それから各デッキタイプごとの影響を考えるという形で話を進めてみたいと思います。 |
6回はマルチ。 インベイジョンブロックと違ってマルチはそんなに数が無かったオデッセイブロックですが、それなりに強力なカードがありました。 《サイカトグ/Psychatog》 「サイカ」と名を冠したデッキは8版環境になるまで常に存在していました。 環境を歪めるくらいの強さがあったってことですね。 パンプするために捨てた手札をさらに喰う反芻ぶりは偶蹄類も真っ青。 《藪跳ねアヌーリッド/Anurid Brushhopper》 3マナ3/4な上に生存性が極めて高い優秀ビートダウンクリーチャー。 ついでにディスカードエンジンとしても使用可能。 《秘教の処罰者/Mystic Enforcer》 スレッショルドすればヘタなドラゴンよりデカい上にプロテクション(黒)。 除去する手段はかなり限られています。 とはいえ最近見かけなくなってたのも事実。 スレッショルドする前のサイズがちょっと小さめなんですよね。 墓地が消されて当然の時代になると厳しかったのかも。 《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》 あのジョン・フィンケル御大のカード。 回避能力のある《知恵の蛇/Ophidian》としてオデッセイ参入初期にかなり活躍したものの、環境に《野生の雑種犬/Wild Mongrel》がはびこるようになり、アタックが通らなくなると同時に姿を消していった1枚。 とはいえもたらしてくれるハンドはかなりのもの。 《幻影のニショーバ/Phantom Nishoba》 コストは重いものの出てしまえばそうそう死なない上にデカい上にライフ回復までついてきますよ。 素で出すよりは墓地から釣り上げる方が多かった気がしますが、かなりのヤリ手クリーチャー。 《ミラーリの目覚め/Mirari's Wake》 言わずと知れたウェイクのキーカード。 マナがいっぱい出ます。 クリーチャーも強くなります。 以上。 これらの脱落で影響を受けそうなデッキとしてはまずはウェイク。 肝心のウェイクが消えるのですから当然なんですが。 で、WGビートダウンも《藪跳ねアヌーリッド/Anurid Brushhopper》と《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を失うことで旧来の形では存続不可。 さらにリアニメートも墓地に埋める手段、優秀な《燃え立つ願い/Burning Wish》、釣り上げる候補の全てを失うので旧環境の形のまま存続させるのは無理でしょう。 そして徐々に弱ってきたサイカトグはそのキークリーチャーを失い完全に姿を消すことになります。 次回は土地とアーティファクトをまとめつつ各デッキタイプに及ぼす影響を考えてみたいと思います。 |