去りゆく老兵達(オデッセイブロック編)第2回 青 |
今年もまたスタンダードの入れ替わりの季節がやってまいりました。 今回脱落するのはオデッセイブロック。 フラッシュバックやマッドネスといった簡単にアドバンテージを生み出すシステムを数多く提供した強力なブロックだっただけに環境に及ぼす影響は大きそうです。 そこでまずは環境落ちで影響の大きそうなカードを色別にピックアップし、それから各デッキタイプごとの影響を考えるという形で話を進めてみたいと思います。 |
というワケで第2回は色のサークルに従い白に続いて青。 例によってデッキでよく見かけたカードから。 《激動/Upheaval》 青の究極リセット。 《サイカトグ/Psychatog》の相棒として悪名高い1枚ですが、UGにも8manでも採用されてましたね。 青が出るデッキなら困った時にとりあえずブッ放せば何とかならないこともないわけで…。 ウェイクですらサイドに挿してたり、とにかくオーバーパワーな1枚。 《不可思議/Wonder》 これまたよくわからない1枚。 とりあえず墓地に埋めとけばなんでも浮きます。 どんな重いブツでも浮きます。 まさに不可思議。 《物静かな思索/Quiet Speculation》 「フラッシュバック」と書いてあれば何でも埋められるので実質2マナ3枚ドローに近い効果が。 墓地から使ったほうが安いフラッシュバックカードもあるのでちゃんとデッキを組めば儲からないハズがない実に青らしい1枚。 《狡猾な願い/Cunning Wish》 メインでは挿したくない特定のパーマネント除去や対策カードもサイドに1枚挿しとけばOK。 5枚の《願い》の中でも唯一のインスタントゆえ最も汎用性は高かった気がします。 青がらみのコントロールやコンボを支えた優秀サーチカード。 《強制/Compulsion》、《洞察のひらめき/Flash of Insight》、《綿密な分析/Deep Analysis》 どれも1枚で複数回使用可能なドロー強化。 デッキにあわせて御選びくださいということで。 《入念な研究/Careful Study》、《打開/Breakthrough》 こっちは引いて捨てるドロー強化。 フラッシュバック、マッドネスとの相性はもちろん、スレッショルドの達成やリアニメートの死体遺棄手段としても活躍。 このカテゴリにはちょっと微妙ながらもインスタントで撃てる《留意/Mental Note》も。 《堂々巡り/Circular Logic》、《被覆/Envelop》 どちらも軽量ながら優秀なカウンター。 前者はメインから、後者は主にサイドからUGなど青がらみのデッキを支えてきました。 特に《堂々巡り/Circular Logic》の脱落で序盤から終盤までほぼ確定カウンターとして機能するカードはほぼ全滅。 一応《中略/Syncopate》その他のカウンターも存在してましたが影が薄かったですね。 《霊気の噴出/AEther Burst》 埋まれば埋まるほど強くなる《焚きつけ/Kindle》子孫シリーズ。 5色全てにありましたが1番使われたのはやはり青のコレ。 軽い割に数が戻せて便利でした。 この他にも青は《時間の伸長/Time Stretch》や《機知の戦い/Battle of Wits》といったデッキの中核になるカード、《のぞき見/Peek》や《行き詰まり/Standstill》などの使い方によっては非常に便利なドロー強化、《説得/Persuasion》や《現実の修正/Alter Reality》などのサイドボードに置いておきたい1枚といった優秀な戦力を多数失うことになります。 これらのカードで支えられていたUGはフラッシュバック、マッドネス、スレッショルドを問わず壊滅。 やるとすればまったく別のデッキ基盤を探さなくてはいけません。 更に軽量で手札の数で有利をもたらしてくれる手段が数多く姿を消し、カウンターの質も低下を免れないのでパーミッション系のデッキもパワーダウンしそうです。 そしてこれらの穴を埋めてくれそうなカードがミラディンで供給されているかというと…。 コンボデッキのドロー強化としては優秀なカードが幾つか見えるんですが、手札で勝負する遅めのデッキを支援してくれるかどうかは? 全体的に見て青はパワーダウンという事になりそうです。 |