沖縄のメタゲーム
文:主任@HAMA研

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今回は特定のデッキタイプをどうこう言うのではなく、先に行われた二回の新スタンダードの大会の結果をまとめてみようと思います。
出来ればフューチャービー等でも行われた大会の結果を手に入れたいところなんですが時間その他色々な都合がつかないので残念ながらZEROで行われた大会の結果だけで話を進めます。
資料不足の関係上、多少偏ったものになるかと思いますがその点はご了承ください。

まずは大会レポートの方に今回使用したデッキリストが全部あるのでこちらをご覧ください。

ジャッジメント入りスタンダード大会(非公認)2002/06/16
第六回A-ZERO COMPETITION(スタンダード)2002/07/07

面白いのは一回目と二回目の大会で人気の色が白から黒に戻っている点でしょうか。
一回目は白と緑、ジャッジメントで優遇されたとされる色を基調としたデッキが多数出てきていますが、二回目のほうはというと一面見渡す限りの《サイカトグ》畑。
白いデッキは(金切り対立)以外なく、BRもしくはBGのタッチで加えられているかサイドに少し入っているかのどちらか。
もう白の不人気っぷりったらもう…ねえ?。
一回目は新しい強そうなカードを使ってみたいがゆえにWGを軸に組んではみたものの、二回目は実験的な要素を廃して事実強そうなデッキで挑んだ人が多かったということでしょうか。
その結果が一面のサイカ畑だったということは少なくともサイカがまだまだイケルと判断した人が多かったと推測される訳で、沖縄における根強い青人気は衰えずといってしまっても問題ないでしょう。
これは別にZEROに限らず県内ならどこでやってもこの結果が出ると僕は言い切っちゃいますよ、ええ。

で一回目と二回目の個別にチェック。
一回目なんですが優勝はRWのスライっぽいデッキが優勝。
ジャッジメントは一枚も入ってないあたりが男前。
メタとしてはアリだったのではないかと思います。
この段階ではUGなどもまだデッキがそれほど練りこまれていなかったので序盤システムクリーチャーを焼き払われ、サイド後は頼みの綱のワームトークンも《罠の橋》でガッチリ止められてしまうのでなかなかに厳しい。
サイカもこれだけダイレクトに火力を叩き込まれるとそうそう捌ききれるものではなさそう。
で、それから下にはある意味本命というか順当というかサイカトグ、UGWのコントロールにUGWのビートダウンと続いていくわけですが、このときまではかなり白が注目されていたことが如実に伺えるデッキ分布です。
とはいえ、どのデッキもまだまだ練りこみの期間をそれほど与えられた訳ではないので現在から見るとまだまだ荒削りな部分が多いのは否めません。

それからしばらく時を置き、一回目の結果を受けて行われた二回目は上記の通りサイカだらけとなっております。
旧環境において最強と謳われたカウンターサイカ。
ジャッジメントで得たものがそれほど多いデッキとはお世辞にも言えないでしょう。
しかし、《狡猾な願い》はたった一枚でサイカにとって現環境に存在するあれば便利カードのほとんどへのアクセスを可能にしてくれます。
柔軟性は確実に上がっている訳で、まだまだメタが流動的な現在、確実に勝ち星の数を稼ごうと思うならかなり有望な選択肢なのではないでしょうか。
さらにタッチで赤を選択しているデッキならサイドから《放射》を引き上げることでそれなりのカウンター能力を維持しつつ新たな勝ちスジが用意できるのでかなりアリです。
そして期待のUGは何故か前回よりもその数を減らしています。
むしろ本命といってもよさそうなデッキですがこの回はメタられていると判断されたのかなぜか少なめ、しかも純正のUGは一人だけ。
しかしこの先絶対に数を増やすと予想されるデッキなので使う側もそれを迎え撃つ側も研究は怠るべきではないでしょう。
ましてや、現在ジャッジメントで得られたカードも含めるとその取りうる戦術上の選択肢はマッドネスからフラッシュバック、対立に至るまでかなりの数になる上にそれらは微妙なバランスで混合可能です。

駆け足で出てきたデッキタイプを全部通して見てみましたが現段階ではまだ支配的なデッキはサイカトグとUGのようです。
ステロもぼちぼち出ては来るのですが、サイカがメインで《冬眠》を打てるようになったこととUGのデカブツの前に潰されることが多いようで以前ほど容易に抜けるのは難しいようです。
しかし《森を護る者》《幻影のケンタウルス》などの有望なクリーチャーを得て、タッチで白まで足を延ばせばジャッジメントの有力カードを加えることも出来るので決して先のないデッキではないでしょう。
黒コンも最近では緑のサイドに《たい肥》が入ることが減ってきたのでその穴を抜けて勝ち上がることは不可能ではないでしょう。
ジャッジメントで得たものは《陰謀団式療法》以外ほとんどないんですが。
今のところ墓地を活用するデッキはやはり多いので墓地を攻める何らかの戦略は有望そうなのですが、活用しないデッキには何の効果も及ぼさないので極端にメタの割れない現段階ではそれほど注目するべきデッキが生まれてくる可能性はかなり低めです。
墓地掃除と《惰性の網》など誰でも考え付きそうなデッキもいくつかあるのですがこれだけ効くデッキと効かないデッキがはっきりしすぎているとちょいと選択するには勇気が要ります。
これ以降、県内でも御多分にもれずサイカとUGを中心にメタが動いていくものと思われます。